長期投資において、「大怪我」を避けることは、成果を最大化するための必須のスキルです。大怪我、つまり大きな損失を被ると、それから立ち直るまでの時間が長くなるばかりか、重要な「複利効果」を十分に享受することができなくなります。
私もトレードで大怪我を繰り返し、資産をなんども減らしてきました。大きな後悔の連続です。失敗したから身に染みてわかるのですが……避けた方がよいです。
では、この大怪我を回避するためにはどうしたら良いのでしょうか。
投資とは一種のマラソン
一般的なサラリーマン投資家などは、投資に回せる資金が限られています。この限られた資金での戦略は、まさにマラソンに似ています。100メートル走のスプリンターとは違い、長距離を走るマラソンランナーは、短期的な速度よりも一定のペースを保つことが求められます。
例えば、100万円を投資し、突然50万円の損失が発生したとしましょう。この損失を回復するためには、追加で50万円を投資するか、残った50万円をより効果的に運用して利益を出すことが求められます。しかし、サラリーマン投資家にとって、追加の資金を得るのは困難でしょう。打ちでの小槌はありませんし、スポンサーもいないでしょう。また、市場が下落期にある場合、短期間で利益を出すことは容易ではありません。
複利効果:投資家の最良の友
投資においては「複利効果」が大きな力を発揮します。これは、投資金に利息が加算され、その利息がさらに利息を生むという効果です。これが長期投資においては、資産を雪だるま式に増やすための重要なメカニズムとなります。
しかし、大怪我をすれば、元本が減少するため、この複利効果を一定期間享受できなくなります。また、元本を回復するまでの間、投資金の増加が止まるため、複利効果は働かず、投資家のトータルでの成果は大幅に減少します。
大怪我を避ける4つの戦略
この大怪我を避けるためには、何を心がければよいのでしょうか?以下の4つのポイントが、大怪我を回避するための基本戦略と考えています。
リスクを理解し回避する
投資には常にリスクが伴います。それを理解し、リスクを管理することが、資産の大怪我を避ける第一歩となります。
分散投資を行う
株式だけ、または一部の株式だけに依存せず、債券、不動産など異なる種類の資産に投資することで、リスクを分散させます。選択するのが難しければ、インデックス投資・インデックス商品を選ぶのがよいでしょう。これについては別ポストで述べます。
長期投資を継続する
長期投資することで、複利効果を最大限に享受することができます。短期的で急な市場の変動に動揺せず、長期的な視点を持つことが重要です。
感情に流されない
市場が下落したときでも、焦って売却せず、冷静さを保つことが重要です。市場は一時的に動くものですが、長期的な視点を持つことで、短期的な動きに動揺しない投資家となることができます。
長期投資は、大怪我を避けることが、複利効果を最大に享受するための有効な戦略となります。しかし、そのためには、リスクを理解し、それを適切に管理することが必要となります。これらの戦略を採用し、賢明な投資家となりたいですね。